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 隠岐諸島の島根県海士町にある観光名所、明屋海岸の「ハート岩」が、岩の崩落などを受け、ハートの形が分からなくなってしまった。ハート岩は、沖合に切り立った巨大な岩の下部に空いたハートの形をした穴で、カップルらに人気になっていた。町観光協会によると、今月3日ごろ同町に接近した台風18号の影響とみられるという。

 同協会によると、7日に職員がハート岩の上の岩が崩落し、ハート形の穴をふさいでいるのを沖合から発見した。9月下旬に確認したときは崩落はなかったという。ハートの穴自体は崩れていないとみられるが、重機が使えないため、穴をふさいでいる岩の撤去は困難だという。ただ、協会と町の職員が10日に現場に近づいて確認したところ、崩落した岩よりも砂の分量が多かったといい、波の影響で再び穴が現れる可能性もあるという。

 協会は10年ほど前からハート岩をPRし始め、町の見どころを紹介するパンフレットにも掲載している。近年はSNSなどの影響もあり若者らに人気が出ていた。波多努事務局長(54)は「しばらくハート岩とうたえなくなるのは残念だが、仕方ない。元に戻るまでは、明屋海岸の他のいいところを見て欲しい」と話している。

 明屋海岸一帯は火山活動によってできた岩場で、隠岐ユネスコ世界ジオパークの見どころの一つ。ジオパーク推進協議会によると、ハート岩は、しぶき状に噴き上げられた溶岩が固まった「スコリア」と呼ばれる岩が、波に削られてできた穴。気泡を多く含んで、もろい性質があり、岩の崩落が起きやすいという。(市野塊)