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シンギュラリティーにっぽん

 クレジットカードや電子マネー、スマートフォンアプリを使ったQRコード決済――。官民挙げたキャッシュレス化の波が押し寄せている。支払いが便利になる一方で、思わぬ死角も見え始めた。(牛尾梓=サンフランシスコ、大津智義)

シンギュラリティー:人工知能(AI)が人間を超えるまで技術が進むタイミング。社会が加速度的な変化を遂げることを指すこともある。変化に伴って「見えないルーラー(支配者)」も世界に現れ始めている。

「日本では時期尚早」

 皇居にほど近いオフィスビルの地下街にあるカフェは、赤い斜線が引かれた現金の絵が入り口に浮き上がっていた。

 「当店は現金でのお支払いには対応しておりません」

 大手カフェチェーン「プロント」が、キャッシュレスに特化した店を東京・丸の内に開いて間もなく1年。一般的に時給が低いとされる飲食店は、人手不足が叫ばれる昨今はとりわけ従業員の確保が難しい。キャッシュレスにしてレジ周りの作業を減らすのが最大の使命だった。

 現金の取り扱いをやめたことで、レジ締めや銀行への入金など1日当たり約2時間分の作業が削減できた。昼のピーク時には4人の従業員が必要なところ、3人で回せるようにもなった。

 とはいえ、運営するプロントコーポレーションの冨田健太郎・営業企画部長の表情は浮かない。「よい部分もあるが、今のところ課題の方が多い。引くことも含めて考えている」。なぜか。

 昨年の時点では既存店を改装したり新規開店したりして、2020年までに計30カ所の省人店を展開する計画だったが、完全キャッシュレスはいまだにこの1店だけだ。それには二つの理由がある。

 まずは、コストだ。一般的にキ…

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