[PR]

 天守台の調査が続いている静岡市葵区にある駿府城の発掘現場から、金箔(きんぱく)で装飾されたシャチホコの一部が見つかり、静岡市が10日に報道陣に公開した。市は「豊臣期の天守に設置されていたシャチホコの可能性がある」としている。

 市によるとシャチホコが出土したのは、大御所時代の徳川家康が慶長12(1607)年に築いた天守の下から見つかった、豊臣秀吉が配下に築かせたとされる天守の堀。昨年に金箔瓦が見つかった場所の近くで今年5~7月、新たに瓦製のシャチホコを含む金箔瓦33点が出土したという。

 10センチほどのウロコがある体の一部と約5センチの牙が出土し、金箔や朱色で装飾した痕跡が残っていたという。市歴史文化課によると、同時代のシャチホコにはウロコを溝で表現したりスタンプ状に複製したりする手法も使われたが、出土したものはウロコが一つ一つ立体的に作られており、担当者は「丁寧な作りで、城を作らせた人が重要な城だと意識していたことが伝わる」としている。

 駿府城の発掘調査は4年計画で、今年度が最終年度。秀吉や家康以前、今川家の痕跡があるかどうかも調べており、来年2月までに調査を終えて報告書を作成する方針だ。

 出土したシャチホコや瓦は、11日から駿府城公園の発掘現場にある展示施設「きゃっしる」で一般公開される。(矢吹孝文)