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(10日、プロ野球CS第2ステージ 巨人6―0阪神)

 巨人の先発メルセデスは自らに二つの「課題」を課していた。

 「低めにボールを集めること」「強気で攻めの投球をすること」。そんな課題をマウンド上でほぼ完全に表現して、7回を3安打無失点。自身のCS初勝利を手に入れた。

 三回まで毎回走者を出したが140キロ台後半の直球とスライダーを軸に低めにボールを集めた。21個のアウトのうち12個は内野ゴロで奪った。「打ち取って長いイニングを投げようと思った」。過去6試合で4勝無敗の阪神を手玉にとった。

 ドミニカ共和国出身の25歳。昨季、育成から支配下登録された。とにかく全力が持ち味だ。そんな性格が時にマイナスに働くこともあった。宮本投手総合コーチによると、イニング間のキャッチボールを全力でこなし、試合中は水分ばかりでエネルギー補給のサプリメントを摂取しなかった。

 今季は22試合に先発し、投球回は4月3日の阪神戦の8回が最長。夏場以降は五、六回で息切れすることも多かった。そこで試合中にバナナを食べ、キャッチボールもほどほどに済ますなど自らをコントロールする術を覚えていった。

 これで巨人は2連勝。アドバンテージの1勝を含め、6年ぶりの日本シリーズ進出に早くも王手をかけた。原監督は「明日はまたフラットな気持ちで。今日と同じような気持ちでプレーボールを迎えたい」。慢心は禁物。あと1勝を全力で取りにいく。(鷹見正之)