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 大型で非常に強い台風19号は12日夜から13日にかけて群馬県に最接近する見通しで、前橋地方気象台は厳重な警戒を呼びかけている。鉄道各社は計画運休の予定を発表。スーパーも営業時間短縮や臨時休業などの対応を余儀なくされている。(中村瞬、森岡航平)

 「記録的な大雨になる恐れがある」。11日、前橋地方気象台が群馬県内の自治体関係者らを対象に開いた台風19号に関する説明会で、気象台の担当者は厳重な警戒を呼びかけた。

 気象台によると、県内には12日夜から13日未明にかけて最接近し、12日正午までの24時間雨量は多いところで約150ミリ、13日正午までの24時間では多いところで300~400ミリとなる可能性もある。風は県南部を中心に強まる見通しで、12日夜には風速20メートルの強風も予想されるという。

 台風19号は、千葉県を中心に大きな被害をもたらした15号と比べ雲域が大きく、広範囲で雨や風などの影響を受けやすいという。

 今後の進路によって予報も変わるとして、気象台は最新の気象情報に留意するよう求め、「洪水や土砂災害、暴風にも注意してほしい」と話している。

 鉄道は12日から計画運休する。JR東日本高崎支社によると、正午以降に高崎線と吾妻線で、午後1時以降に両毛線と信越線で、いずれも全列車が運休。上越、北陸の両新幹線も午前11時以降、順次運休する。東武鉄道も伊勢崎線や桐生線など各線で午前11時ごろから順次運休する。

 わたらせ渓谷鉄道も大間々―間藤で終日運休。桐生―大間々も午後1時半以降は運休する。トロッコ列車は全列車が終日運休する。

 前橋市や玉村町で路線バスを運行する永井運輸(前橋市)は午後3時以降に出発するバスを全路線で運休。玉村町を走る乗り合いタクシー「たまりん」は終日運休となる。

 NEXCO東日本によると、県内を通る関越道、北関東道、上信越道は12日正午以降に通行止めとなる見込みが高いとしている。

 休業も相次ぐ。県内を中心に展開するスーパー大手のベイシア(本部・前橋市)は12日、「ベイシアマート」の全店を臨時休業とし、他のほとんどの店舗も午後2時で閉店。フレッセイ(同)は県内外の全50店舗を午後6時で閉店する。

 県の施設も、近代美術館、館林美術館、歴史博物館、自然史博物館、土屋文明記念文学館の5館や、ぐんまこどもの国児童会館が12日は終日休館となった。

 今からできる備えは何か。日本防災士会群馬県支部長の飯塚宗夫さんは、停電時への備えが必要だと話し「まずは、懐中電灯やランタンなど、明かりを確保する道具の準備を」と呼びかける。

 飯塚さんによると、避難生活の「三種の神器」は懐中電灯、ラジオ、カセットコンロといい、「家にあるならすぐに出せるようにしておきましょう」と話す。

 新聞紙もさまざまな用途に役立つという。トイレが使えない場合は、刻んだ新聞紙をポリ袋に入れると簡易トイレになる。家屋に水がしみ出てきた場合の応急処置や防寒にも使える。

 食料について飯塚さんは、水や缶詰類の備蓄の必要性を説く。「理想は3日分。なるべくすぐ食べられるものがいい」。コンロなどの調理器具があれば、レトルト食品も使える。

 暴風への備えはどうか。「台風が近づく前に、自宅周辺で倒れたり飛ばされたりするものがないかを確認し、片付けを」と話す。ガラスの飛散防止には養生テープか粘着テープを内側から貼るのが有効だという。

 避難場所の確認も重要だ。各自治体が避難所をホームページなどで案内している。最寄りの避難場所への経路も事前に確認し、貴重品はすぐに持ち出せるよう用意しておくことを勧めている。