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 国内最大の指定暴力団山口組の分裂に伴う対立抗争が激化し、警察当局は対立する組織の本部や事務所の使用制限に踏み切った。そうした中、強権的な組運営が分裂を招いたとの指摘もある山口組ナンバー2の若頭、高山清司受刑者(72)が18日に出所する。5年ぶりのナンバー2の出所はどんな影響をもたらすのか。

 パン、パン。10日午後、神戸市中央区の住宅街の一角。指定暴力団神戸山口組の中核組織「山健組」事務所近くで、発砲音が2回響いた。撃たれた43歳と39歳の組員2人が死亡した。子どもが小学校に通う母親は「怖い。巻き込まれないか不安だ」と話す。

 現行犯逮捕されたのは、対立抗争状態にある山口組の中核組織「弘道会」(名古屋市)傘下の組員丸山俊夫容疑者(68)。2015年に山口組から神戸山口組が分裂して以降、弘道会と山健組を中心に対立抗争が続いた。山口組系幹部は「弘道会を中心に『山健組をやったれ』という空気感があった。8月の報復だろう」と語る。

 現場から約3キロ離れた弘道会の神戸の拠点施設前で8月21日、組員がバイクの男に銃撃されて重傷を負った。男は逃走中だが、この施設が高山受刑者の神戸での居宅と隣接しており、「出所を見据えた牽制(けんせい)」との見方があった。

 10日の発砲事件を受け、兵庫、愛知、大阪、岐阜の4府県警は相次いで、山口組と神戸山口組双方の本部に加え、弘道会、山健組を含む傘下組織の事務所計20カ所に、組員の反社会的行為を規制する暴力団対策法に基づく使用制限の仮命令を出した。警察庁によると、山口組分裂が影響したとみられる事件は、分裂後の15年8月から今月10日までに計129件、死者は9人に上るが使用制限は初めてだ。

 高山受刑者は18日に東京の府中刑務所を出所後、神戸市の山口組総本部へ向かうとみられていたが、使用制限がかかった。捜査関係者によると、使用制限を避けるため、山口組内では高山受刑者の出所を念頭に「静観」との指示が出ていたとの情報もある。一方、「『報復するなら出所前に』と考えるのが自然」と話す捜査幹部もいる。兵庫県警は今後、組織からの指示の有無についても調べる。

「三つの山口組」対立続く

 高山清司受刑者は、山口組トップ篠田建市(通称・司忍)組長(77)と同じく弘道会出身。2005年にナンバー2の若頭に就くと、銃刀法違反の罪で服役中だった篠田組長に代わって山口組を統率した。

 「恐怖と利益」。高山受刑者の…

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