奈良・法隆寺の第129世住職で聖徳宗第6代管長の大野玄妙(おおの・げんみょう)さんが25日、肺がんで死去した。71歳だった。通夜は27日午後6時、葬儀は28日午後1時から奈良県斑鳩町幸前2の1の16の法隆寺グランドホテルで。喪主は長男で法隆寺僧侶の玄道(げんどう)さん。自宅は同町法隆寺山内の宗源寺。本山葬の日程は未定。

 1947年、大阪市生まれ。57年に法隆寺の僧になり、72年に龍谷大大学院修士課程修了。同寺執事や聖徳宗財務部長、同宗教学部長、法隆寺昭和資財帳編纂(へんさん)所長、執事長などを歴任し、99年4月から同寺住職と聖徳宗管長。父の可圓(かえん)さん(故人)も法隆寺住職だった。

 49年の火災で焼損後、半世紀以上原則非公開だった旧金堂壁画について、同壁画保存活用委員会を文化庁や朝日新聞社の協力で設立。初めての科学的な総合調査を進めてきた。今年1月、収蔵庫の耐震性が十分という研究報告を得て、一般公開を目指す方針を表明した。

 公開への社会的理解を広げるため、特別展「法隆寺金堂壁画と百済観音」(東京国立博物館、法隆寺、朝日新聞社など主催)を2020年3月から東京国立博物館で開くことを決定。20年余り、事実上「門外不出」とされてきた百済観音像(国宝)を出展する決断を下したばかりだった。

 また、木造文化財の修理に必要な巨木の確保を訴え、推進団体の共同代表を務めたり、林野庁の行事を支援したりした。