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 「婦(おんな)系図」などで知られる泉鏡花はかつて鎌倉にも暮らした。今年が没後80年の鏡花を中心に、近代~戦前の文豪らの映画化作品を、当時のポスターや文化背景を伝える資料で紹介し、古今の文芸映画も上映する特別展「明治・大正文藝シネマ浪漫」が、神奈川県鎌倉市雪ノ下2丁目の同市川喜多映画記念館で開催されている。来年1月13日まで。

 近代は映画が誕生し、急速に大衆に浸透した時代でもあり、多くの小説が盛んに映画化された。展示室には、衣笠貞之助監督の「婦系図 湯島の白梅」(1955年)のほか、菊池寛原作の「真珠夫人」(27年)、繰り返し映画化された谷崎潤一郎原作の「細雪」(50、59、83年)などの公開当時のポスターが並ぶ。

 珍しい作品の上映もある。鎌倉在住だった鈴木重吉がメガホンをとったプロレタリア文学原作の「何が彼女をそうさせたか」(30年)は世界恐慌のさなかに大ヒットしたがフィルムが失われ、その後、ロシアで発見された。ほかに、山田五十鈴主演の「樋口一葉」(39年)、原節子や森繁久弥らが出演した山本有三原作の「路傍の石」(60年)なども(一般1千円、小中学生500円)。

 今月16日には、「樋口一葉」…

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