■kemio語①「どこまでいっても渋谷は日本の東京」「自分の心を守るために騒音みたいな悪口は永遠にスワイプして」「人なんて悩みごと工場だし、自分の力でさばいてかないと出荷が間に合わないよ」

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 「あげみざわ」「人生はランウェイよ」「どこまでいっても渋谷は日本の東京」――。独特の言い回しを、軽やかな口調で話す動画が人気のクリエーターのkemioさん(24)は、インスタグラムやYouTubeなどで計300万以上のフォロワーを持ち、若者世代に絶大な人気があります。今回、自身の病気をインスタで公表した彩さん(22)、15歳でIT企業を創業した山内奏人さん(18)の同世代2人と鼎談(ていだん)。自分らしさとは、SNS時代の歩き方とは。等身大の言葉で語り合いました。

けみお 1995年、東京都生まれ。高校生だった2013年から始めた動画共有アプリVineへの投稿で人気を集める。カリスマ動画クリエーターとして現在、YouTubeを中心に活動。「あげみざわ」といった独特な言葉は「kemio語」と呼ばれる。16年末に生活の拠点を米国に移した。モデルや歌手などとしても活躍中

コンプレックスは個性、発信してみればいいじゃない

 彩 私は、右顔面に単純性血管腫という症状を持っています。私の場合は、顔が赤く、腫れたように見え、顔のパーツが左右非対称に見えます。もともと、インスタでは自分の撮った風景などの写真を載せていたのですが、顔を公開したことで、新聞やネットニュース、テレビに出演するようになりました。ある意味で、症状をうまく使って、自分のことを表現してきたと思います。

 kemioさん初のエッセー集『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』(KADOKAWA)に共感しました。似ていると思ったのは、自分らしく生きる、自分のことを素直に表現する、というところ。人によってコンプレックスになる部分を、自分の個性と捉えていくという考え方です。kemioさんも、昔は悩みやコンプレックスがあったそうですね。

あや 1997年、千葉県出身。女子栄養大学卒。生まれつきの自身の顔のあざを2018年4月、インスタグラムで公開したことでテレビなどのメディアに出演。現在のフォロワーは4500人超。アートモデルなども務める

 kemio 小・中学生のころは特に見た目のコンプレックスが多かったですね。僕は自分がハーフだと知らなかったんですけど、癖毛だったり、肌の色がちょっと黒かったりして……。そんな子は、周りにいなかったので「変なの」って思って。でも、例えば、縮毛(しゅくもう)矯正をかけて癖毛を直すには、時間もお金もかかる。もう面倒くさいから、いいやって思って。「かっこいいとか、かわいいとか、そのジャンルは別の人に任せて、うちはもうどうでもいい、バイバイ」という感覚でした。

 彩 私の病気は治療する方も隠す人も結構いると思うんですが、私はどちらかと言うと、「そのままでも相手が理解してくれればいいんじゃないかな」という発想でした。自分自身を無理に変えるのではなく、考え方をチェンジする。

 kemio おっしゃる通り、僕もその方が近道だと思ったんです。「類は友を呼ぶ」じゃないけど、中学ぐらいになって、楽しい仲間ができました。

 彩 自分に自信がない人、コンプレックスを持ち、悩んでいる人に相談されたら絶対に言うことはありますか。

 kemio ぶっちゃけ、僕も小学生の頃は自分に超自信なかったんです。人の顔色をうかがうタイプの子どもで、「こうしとけばみんな笑ってくれるな」とか、「こういうのみんな気に食わないんだ」とか、めっちゃ見ちゃうんです。ずっと芸能界で働きたいと思っていて、オーディションにも応募していたんですが、全然ダメでしたし。でも、SNSでいろんな人が賛同してくれて自信が持てるようになったんです。

 いまは、SNSで誰もが発信できる。何かやってみればいいんじゃないかな、と思います。好きなことを自分なりの形で他の人につなげていく作業というのは、素敵なことです。好きなことや将来やりたいことがなくても、それを探すことはやめない方がいい。一つ見つけたら、そこから連鎖するじゃないですか。

 僕からも質問いいですか? 山内さんも顔を出してSNSやられてますか?

やまうち・そうと 2001年、東京都生まれ。中学1年の時、ビジネスプランコンテストで優勝。16年にウォルト(現ワンファイナンシャル)を創業し、決済サービスなどを手がけている。慶応義塾大学総合政策学部在学中

 山内 小さい頃から気づいたらメディアに出されていたので……。10歳から独学でプログラミングを始めて、小学校の時からエンジニアで、コンテストで賞を取ったりなどしていたので。当時は、顔は出さないでくださいとかお願いできるとか、分からないので、そのまま放置していて……記事にも載せられちゃって。

 kemio すごーい!

 山内 いまはインターネット系の会社をやっていて、社員も15人ぐらいいます。元々ミュージシャンとして活躍していた「ぼくのりりっくのぼうよみ」が顧問についていて、カルチャーにも興味があります。

 kemioさんは、様々なメディアで自分を表現していらっしゃいますが、周りが考えるkemio像と、実際の自分が違うと感じることはありますか。

米国の生活みてカミングアウト、いろんな形あっていい

 kemio SNSでも、動画の配信の仕方に対しても「こういうことをする人だと思わなかった」とかって、コメントを頂いたりするんですね。もし相手を傷つけていたら、きちんと謝罪はします。でも、応援してくださる皆さんが僕の全部を知っているわけではない。僕も皆さんのことを知らないので。

 彩 私も他の人に取材や撮影をされるようになってからは、自分の表現と違って、ぶつかったこともありました。取材などで自分のことを他の人に表現してもらうとき、何かやり方を変えていますか。

■kemio語②「ウチらみーんなソーシャルメディアの奴隷。時間制限なしの情報ビュッフェで好きなものだけお皿に運びたい」「才能使ってショートカットしたいって思うような夢ならやめとけば?」「オコで中指コースになっても振り返りからのあっかんべーくらいのかわいさ維持したい」

 kemio 超難しいですよね。僕は高校生でソーシャルメディアを始めたんです。一人でやってるから、ぶっちゃけ全部自分で演出できるし、編集次第でいくらでも自分のことを面白くできるじゃないですか。だから、高校を卒業してテレビのお仕事をさせてもらったとき、泡吹くくらいパニクったんですね。

 それまで、「生放送に出たらこ…

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