小川崇
愛知県岡崎市欠町の市東公園動物園で今年、約35年間にわたってゾウを世話してきた飼育員が現場を退いた。ゾウの飼育は、ときに飼育員が事故に巻き込まれる危険性もあり、信頼関係が重要だ。ベテランの引退から半年が経ち、後輩の飼育員たちが関係づくりに奔走している。一方で、国際的な批判を受けているゾウの単独飼育への配慮も進んでいる。
37種類を飼育している園内で、ひときわ人気があるのはアジアゾウ「ふじ子」(メス・51歳)。来園者がベルトコンベヤー式のエサやり機にリンゴやサツマイモを置くと、ふじ子が鼻で器用にコンベヤーを回して口に運んでいた。
ふじ子は開園前の1982年、広島県福山市の動物園からやってきた。来園とほぼ同時期に担当になったのが、今春引退した飼育員の佐竹新平さん(69)だった。
関西地方の動物園でゾウの世話をしていたが、腕を買われてふじ子の担当に。来園当初から信頼関係は群を抜いていた。大型動物班の飼育員、山西聡さん(49)は「ゾウがどういう動きをするか観察力があった。言うことを聞かそうとしなかった」と振り返る。
佐竹さんによると、ふじ子は来…
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