映画「地獄門」「利休」などの美術監督として知られる西岡善信(にしおか・よしのぶ)さんが11日午後7時22分、老衰で死去した。97歳だった。

 奈良県生まれ。法政大学文学部在学中に学徒出陣し、朝鮮半島で終戦を迎え、旧ソ連に2年間抑留された。収容所で知り合った監督のつてで、復員後に大映京都撮影所美術部に入社。1954年のカンヌ国際映画祭グランプリ、アカデミー賞名誉賞を受賞した衣笠貞之助監督の「地獄門」など、時代劇の細かい手仕事に定評があった。

 大映倒産後の72年に映像京都を設立し、代表取締役に就任した。勅使河原宏監督「利休」(89年)で日本アカデミー賞の最優秀美術賞などを受けた。後進の育成にも力を入れ、KYOTO映画塾の塾長も務めた。