消えた河川敷、泥かぶる高層マンション…空から見た東京

台風19号

赤田康和
【動画】東急二子玉川駅付近。河川敷がなくなり、まるで茶色く太い帯のように見える=熊倉隆広撮影
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 台風19号の通過から一夜明けた13日早朝、ヘリコプターで首都圏上空を飛んだ。

 東京を流れる多摩川の河口にある羽田空港を離陸。まず、多摩川に沿って北西へ向かう。川崎市中原区武蔵小杉駅付近へ。高層マンションの1階付近が泥をかぶっているのが見えた。

 その上流にある、東京都世田谷区の東急二子玉川駅付近。河川敷がなくなり、まるで茶色く太い帯のように見える。泥まみれの水がゆっくりと流れていくさまがよくわかる。普段は草野球がさかんな河川敷のグラウンドは冠水し、面影はない。

 そこから多摩川を離れ、北東へ。東京・渋谷では、ビルの上にあるクレーンがポッキリと折れて垂れ下がっていた。強固な金属も台風19号の激しい力にほんろうされたのだろう。自然の猛威を前に、文明の脆弱(ぜいじゃく)さを思い知らされる。

 ヘリは東京都心の上空を抜け、荒川へ向かった。堤防を越えて、水が広くあふれ出ている。どこが川だったのか、陸地だったのか、区別がつかない。まるで水がひきかけた干潟のようだった。

 ヘリは、埼玉県北西部にある下久保ダムへ。コンクリートの堤の縁ギリギリまで水がたまっている。まるで茶色の海だ。堤頂部にあるゲートから茶色の水が勢いよくほとばしっていた。赤田康和

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