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 記録的大雨を記録した台風19号の通過から一夜明けた13日、茨城県内でも河川の氾濫(はんらん)など被害が広がった。那珂川が氾濫し、水戸市では取り残された住民の救出が終日続いた。浸水した住宅数や被害の全体像も把握できず、避難所には多くの人が身を寄せている。大子町のJR水郡線では久慈川が氾濫して鉄橋が崩落。土砂崩れが起きた幹線道路なども復旧には時間がかかりそうだ。

 北茨城市での24時間雨量は13日午前0時40分までに457ミリを記録し、観測史上最大となった。土砂崩れや河川氾濫の危険が高まり、大雨特別警報(土砂災害)が18市町、大雨特別警報(浸水害)は7市町で発令。水沼ダム(北茨城市)と竜神ダム(常陸太田市)で緊急放流した。

 大子町では一人暮らしとみられる女性(91)が水死し、常陸大宮市で行方不明者1人、桜川市で重傷1人。中等症や軽傷は計13人という。避難所は44市町村で526カ所設置され、最大で約2万人が避難した。

 国管理の久慈川(常陸大宮市)と那珂川(同市)の計4カ所で堤防が決壊。那珂川支流の田野川(水戸市)や大北川(北茨城市)など、少なくとも県管理の18河川で水が堤防や河岸を越えた。水戸市や常陸大宮市、大子町で住宅への浸水被害が出ているが、詳細は分かっていない。自衛隊は大子町、水戸市、常陸太田市など6市町に出動した。

 停電は県内で最大5万3600世帯で発生。13日午後7時半現在、水戸市など約800軒の停電が解消されていない。高速道路では、那珂川本流近くにある常磐道水戸北スマートインターチェンジ(IC)周辺が浸水し、封鎖。それ以外の通行止めは13日に解除された。JR東日本によると、13日は常磐線の特急「ひたち」「ときわ」が終日運休。普通列車は一部区間で同日夜から運転を再開した。つくばエクスプレス(TX)は全線復旧した。(佐藤仁彦、片田貴也)