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 体操の世界選手権第9日は12日、ドイツ・シュツットガルトで男女の種目別決勝が行われ、あん馬で萱和磨(セントラルスポーツ)は5位、橋本大輝(千葉・市船橋高)は落下が響いて9位だった。国際オリンピック委員会(IOC)などによる奨学金制度を利用して日本で練習するカルロス・ユーロ(フィリピン)が、ゆかで15・300点を出し、同国選手として初の金メダルを獲得した。

 女子の跳馬でシモーン・バイルス(米)が今大会三つ目の金メダルを獲得し、世界選手権の通算メダルを史上最多に並ぶ23個とした。

 「とても、うれしい。このメダルを取れるとは思っていなかった」。全種目を通じてフィリピン人として初の金メダルに輝いたカルロス・ユーロは、照れくさそうに笑った。

 ゆかは昨年も銅メダルを獲得した種目。持ち前の跳躍力を生かしたダイナミックな演技で、7度の着地機会もほぼミスなく止めた。

 喜ぶ19歳のそばでしゃがみ込んで感極まったのは、釘宮宗大コーチ。日本体操協会の派遣でマニラで指導していた6年前に出会ったのがユーロだった。「東京五輪に出たい」と言うユーロを連れて、3年前に日本へ。ユーロは奨学金制度を利用して帝京大に通いながら、釘宮コーチと寝食をともにして体操に打ち込む。

 今大会は個人総合でも10位に入り、東京五輪の出場権を獲得。めざすのは、フィリピン人として初の五輪金メダルだ。(山口史朗