片付けをする時の注意点③ 片付け、捨て急がないで
台風19号支援通信
浸水した家を片付ける時、どんなことに気をつけたらよいか。被災地支援などに取り組む任意団体「震災がつなぐ全国ネットワーク」の松山文紀さんは「どうしても早く終わらせようと考えがちで、捨てるか残すかの判断もだんだん嫌になってしまいますが、一気に捨ててしまって後から悔やむこともあります」と話す。残したいもの、使えるかもしれないものは急いで捨てず、落ち着いてから改めて考えるのも一つの方法だ。
ぬれてしまった物は「そのまま使える」「乾かして使う」「処分する」に分ける。再利用が難しいのは、水につかった布団や畳、じゅうたん、家電製品など。木製(合板)のたんすや棚も、乾いたように見えて後からカビが生えることも=イラスト。きれいにすれば使えるかもしれないのは、食器や衣類など。トイレや風呂釜は、電気系統がぬれていなければ使える場合もある。
アルバムや写真も、しっかり洗って乾かせば、復元できる可能性がある。「お金で買えないものは、急いで捨てない方がよいと思います」
ごみ捨ての場所や方法は、普段と違うことがあるため、自治体からの情報を確かめる。ごみを出す時に大事なのが、分別だ。タンスなどの木製品や木材、家電(リサイクル家電とそうでないもの)、スチールなどを分けておくことが、自治体職員の手間を増やさず、早い収集につながるという。
床下の泥をかき出し、乾燥させることは急いだ方がよい。カビや悪臭の原因になるからだ。自分でするのが難しい場合は、施工業者やボランティアに依頼を。
水害後の現場は砂やほこりが多い。こまめにうがいや手洗い、消毒をする。(栗田優美)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。