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 大雨を降らせた台風19号を受けて、「地下神殿」とも言われる「首都圏外郭放水路」(埼玉県春日部市)が、川の氾濫(はんらん)を防ぐために活用されている。調圧水槽に水をため、ポンプで川幅が広い江戸川に排出する仕組みだ。2006年に完成し、すべての施設がフル活動するのは、茨城県の鬼怒川が氾濫した2015年の関東・東北豪雨以来2回目という。

 地下50メートルを流れる世界最大級の放水路。全長6・3キロある。近隣の中川、倉松川、大落古利根川(おおおとしふるとねがわ)、18号水路、幸松川の5河川の水位が上がると、調圧水槽に水をためる。

 江戸川河川事務所によると、12日午前11時半に、18号水路から水が入り始め、午後6時には5河川すべての水が流入した。5河川すべての水位が基準以上に上がることは珍しいという。

 同日午後7時10分にポンプを使って江戸川への排出を開始。ただ、13日の朝方にかけて、江戸川の水位も上がり始めたため、担当者は「ひやひやしました」と振り返る。その後、江戸川の水位は下がり、今も流入流出を繰り返している。

 地下神殿で一度にためられる水量は67万立方メートルで、東京・池袋の「サンシャイン60ビル」の容積と同程度という。12日から14日朝までに1千万トン、サンシャイン60ビル15杯分を排出した。15年の関東・東北豪雨ではおよそ2倍の1900万トンを排出した。(江戸川夏樹)