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 台風19号の影響で各地で断水が起きている。永野川や巴波(うずま)川が氾濫(はんらん)した栃木県栃木市では、浄水場に濁流が流れ込んだ影響などで、14日午後4時現在、約1千戸が断水している。生活する上で欠かせない水がない事態は、住民に大きな打撃だ。

 14日、給水場の県立栃木農高前には市民が水を取りに来ていた。栃木市は10リットル入りのポリ袋を1人あたり2袋支給。同市平井町の女性(49)は13日夕から自宅で水が出るようになったが、市から「飲める水ではない」と注意を受けたという。「4人暮らしで料理に使う水も多く必要。いつ復旧するのか分からない。長引く覚悟もしている」と不安そうだった。

 永野川沿いの薗部浄水場は、約3万人に供給する市内最大規模の浄水場。12日夜に川が氾濫してポンプ室が水没し、動かなくなった。市は他の浄水場から水を引き、15日中の水道の全面復旧をめざす。薗部浄水場の復旧のめどは立っていない。

 市水道建設課の渡辺精一課長は「4年前の豪雨災害でも被災し、備えはできているつもりだったが、それを上回る規模で浸水した」と衝撃を受けていた。「被害を防ぐには高いところに設備を移すしかないだろうが、いたちごっこだ」

 栃木県によると、14日午後2時現在、各地で浄水場や取水場が冠水し、県全体で7393戸が断水している。(平賀拓史)