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 大規模化が進み、「日本の食料基地」とされる北海道。農業用機械の開発と導入がその流れを後押ししているが、その陰で農家が減り続け、存続が危ぶまれる地域がある。「農村」の現状を探った。

過去20年で140世帯が消えた

 北海道富良野市中心部から南へ約10キロ。三方を山に囲まれた山部地区は、メロンなどの園芸作物の栽培が盛んな市最大の農業地域だ。再開発が進む市中心部では世帯数が増えているのに対し、山部では、過去20年の間に140世帯以上が消えた。高齢化や後継者不足による離農が人口減に拍車をかけている。

 この地で3代にわたりメロンを育ててきた吉田農園の吉田幸男さん(69)も後継者問題に頭を痛める一人だ。「今は身内が手伝ってくれるが、後継ぎがいない。自分が引退したらどうするか、と思う」

 山部地区は、明治時代に北大の学田として開拓が始まり、その後も農学部直属の研究農場として試験や実験、農家への栽培技術の指導が行われた。意欲的な農家が集まり、合併して富良野市になる前の62年には山部中学校に646人の生徒がいた。

 だが、コメ余りによる米価の下落などもあり、地区では、より良い収入を目指して農家の若者が都市部を目指した。石綿工場の閉鎖も人口減に追い打ちをかけた。

 市の統計によると、今年7月の地区人口は1820人(924世帯)。この20年で1千人以上減り、減少率は37%で市全体の17%を上回る。山部中(生徒数23人)は今年度で閉校する。「JR山部駅の周りには食料品店などの店があったが、今はほぼシャッター通り。地域を継ぐ若い世代を確保していかないと」と吉田さんは危機感をにじませる。

 これまでは離農した人の農地を…

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