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 今月末に期限を迎える英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる交渉が大詰めを迎える中、英国に進出している日本企業に緊張が高まっている。経済的混乱を抑えた離脱になるのか、いまだ流動的なためだ。在庫積み増しなど、最悪のケースを想定した「有事」にも備えている。(ロンドン=和気真也)

 離脱の影響が最も懸念されているのが自動車メーカーだ。欧州市場向けの生産拠点として日産自動車、ホンダ、トヨタ自動車が進出し、英国内の全生産台数の半分を担う経済や雇用の大黒柱となってきた。

 今は部品や完成車を無関税で輸出入できるが、離脱すれば、新たに貿易協定を結ぶまでは10%の関税がかかる。合意がまとまらないまま離脱する事態になれば、来年末までの予定だった現状維持の「移行期間」もないまま、来月1日に税関検査が復活する。物流が混乱し、欧州大陸と結ぶ物流の大動脈、ドーバー海峡の通過に最大2日かかる事態も想定されている。

 日産で欧州部門を統括するジャンルカ・デフィッシ専務執行役員は10日、英サンダーランド工場で開いた会見で「合意なき離脱なら、欧州でのビジネスモデルが持続できないかもしれない」と厳しい表情を見せた。英最大の同工場では年44万台を生産し、完成車の7割を欧州へ輸出。部品も3分の2を欧州14カ国から調達する。その事業の大前提が崩れかねないためだ。

 離脱交渉が長引くなか、ホンダは5月、約3500人を雇用する英スウィンドン工場を2021年に閉鎖すると発表。「過剰生産能力の見直しのため」と説明したものの、英国内外で波紋が広がった。

 英自動車工業会は、物流の停滞で自動車産業は1分ごとに5万ポンド(約690万円)の損失を被る、と試算する。EU各国の自動車工業会と連名で9月に、「合意なき離脱」を避けるよう各国政府に訴えてきた。

 英政府の対応が定まらないなか、トヨタは物流の混乱を避けるため、来月1日の操業休止を決めた。日産とホンダは通常通り操業する予定だが、「部品在庫を3日分上積みして備える」(ホンダ)としている。

■在庫積み…

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