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 台風19号は、本格的な紅葉シーズンを前にした観光地の鉄道も直撃した。

 栃木県日光市では、16、17の両日、世界文化遺産の日光東照宮の秋季大祭がある。昨年は計4万7千人の観光客でにぎわったが、東武鉄道によると、日光線は栗橋―栃木、新鹿沼―下今市の運転を見合わせており、復旧には相当な日数がかかるという。日光市の田中宏充・観光経済部長は「行楽シーズンの時期に鉄道がストップするのは痛い。一日も早い復旧を望みたい」と話した。

 神奈川県箱根町の箱根登山鉄道は箱根湯本―強羅が運休しており、関係者は「年内の全線復旧は困難」との見方を示す。被害が大きいのは宮ノ下―小涌谷間で、土砂崩れで陸橋の一部が渓谷に押し流された。陸橋の再建と線路の敷設だけでなく、再び土砂が崩れるのを防ぐため、陸橋より高い傾斜地ののり面の補強工事も必要になるという。

 復旧まで、箱根湯本―強羅に代行バスを運行することも検討する方針だ。(梶山天、村野英一)

各地の高速道、復旧までなお時間

 台風19号で土砂が流入するなどした高速道路や鉄道は、15日も寸断された状態が続いた。復旧にはなお時間がかかる見込みだ。

 中日本高速道路などによると、中央道は八王子ジャンクション―大月インターチェンジ(IC)が上下線とも通行止めで、復旧には1週間ほどかかる見通し。

 西湘バイパスも、上りが早川分岐―大磯東ICで、下りが大磯東IC―国府津ICで通行止めのままだ。解除のめどは上りが17日、下りは今週中だという。

 東日本高速道路によると、上信越道は松井田妙義IC―佐久ICの上下線で通行止めで、復旧には10日間ほどかかるという。

 このほか、河川の氾濫(はんらん)で水没するなどして閉鎖中のICもある。圏央道では高尾山IC、八王子西IC(外回り)、ETC専用のスマートインターチェンジ(SIC)でも、東北道の白河中央(上り)、常磐道の水戸北、上信越道の小布施が利用できない状況になっている。

 鉄道の在来線の被害も深刻だ。JR中央線は高尾―大月で上下線が止まっており、運転再開は18日の見通し。ただ、高尾―相模湖については当面、単線の運行になるため、1時間に1本ほどになる。全面復旧を見込む10月末まで、特急「あずさ」「かいじ」などは運休するという。

 京王電鉄は不通が続く動物園線(高幡不動―多摩動物公園)について、16日中の復旧をめざしている。