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 東京都小金井市で2016年、音楽活動をしていた当時20歳の女性がファンの男に襲われ重傷を負った事件で、警視庁の対応に不備があったとして女性と母親が都などに約7600万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が16日、東京地裁(餘多分宏聡裁判長)であった。原告側代理人によると、都側は対応に問題はなかったとして請求の棄却を求めたという。

 訴状などによると、女性は冨田真由さん。加害者の岩崎友宏受刑者(31)=殺人未遂罪などで懲役14年6カ月が確定=からツイッターに「殺したい」「死ねよ」と繰り返し書き込まれるなどしたため、警視庁武蔵野署に相談した。

 原告側は、殺されるかもしれないと訴えたのに同署はストーカー事案として扱わなかった▽事件の2日前、ライブの出演予定を伝えると警察官は「会場近くの見回りをする」と話したが行わなかった▽当日に会場近くで襲われて110番通報した際、場所を確認しないまま、自宅に警察官を出動させた――といった不手際が警視庁にあったと訴えている。

 原告側代理人によると、都側は冨田さんが相談時に命の危険を訴えたことや警察官がライブの際に見回りをすると発言したことについて否認。警視庁は「裁判所に係属中の事案であり、コメントできません」としている。(新屋絵理)