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 ブランドカキ「鳴瀬かき」を出荷する宮城県東松島市東名(とうな)地区では、台風による高波と暴風で海が荒れ、収穫間際のカキの2割ほどが海底に落ちてしまった。被害額は1千万円ほどに上るという。

 生食用むき身カキの出荷が7日に始まったばかりで、県漁業協同組合鳴瀬支所のかき部長会長、木村喜久雄さん(67)は「台風の規模からすれば全滅の恐れもあったので、これだけの被害で済んだと思うしかない」。外洋にある10台の養殖いかだが悪天候で振り回される状態になったため、いかだの下につるしたロープに着いたカキの一部が振り落とされてしまった。

 木村さんはカキの養殖歴約50年のベテランで、大荒れの海の表面からカキを少しでも遠ざけようと、事前にいかだの浮力を下げて通常よりもロープを沈ませた。このため、被害が2割程度でとどまったという。

 県内有数のカキ産地、石巻市渡波地区の県漁協石巻湾支所でも3割ほどの落下があった。ただ、春に向けて収穫が増えていく段階なので漁協関係者は「痛手ではあるが、立て直しはできる」と話す。(岡本進)