過去最低更新の中国成長率 「主犯」は新車販売の不振

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天津=福田直之
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 中国経済の7~9月期の実質経済成長率が前年同期比6・0%増と過去最低を更新した。その「主犯」の一つは、旺盛な消費の象徴だった新車販売の不振だ。かつては富の象徴として人気を集めたが、いまでは15カ月連続で前年割れ。その一方、財布のひもを締めた客たちでにぎわう現場もあった。

 天津港の保税区の一角。輸入車がブランドを超えてそろう「汽車城(自動車専門店)」が立ち並ぶ。

 「これは国内では90万元(1400万円)するが、ここなら84万元だよ」

 販売員の男性はスポーツ用多目的車(SUV)を指して話した。売っているのはメーカーを通さずに輸入する並行輸入車。価格の安さが、高額品の購入に二の足を踏む人たちの財布をつかんだ。中国の調査機関によると、1~7月の並行輸入台数は10万台となり、前年同期比16・5%増えた。

 対照的に新車販売は見る影もない。2018年の販売は前年比2・8%減の約2808万台で、28年ぶりに前年割れ。今年1~9月は前年同期比10・3%減の1837万台で、2年連続の前年割れが濃厚だ。

 その穴を埋めているのが中古…

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