政府は、天皇陛下の即位に伴う22日の祝賀パレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」を延期する。台風19号で東日本の広い地域で被害が出ており、被災者に配慮した。政府関係者によると、11月10日の開催で調整している。

 祝賀御列の儀は、憲法で定める天皇の国事行為として22日に行うことが閣議決定されており、18日に閣議決定をやり直す。

 安倍晋三首相は17日、視察先の宮城県で記者団に問われ、「今回の被災状況を踏まえて延期する方向で検討している」と話した。菅義偉官房長官は17日午後の記者会見で「諸般の状況を総合的に勘案」したと語った。

 パレードは、天皇陛下が即位を国内外に宣言する22日の「即位礼正殿(せいでん)の儀」の後、同日午後3時半からを予定。オープンカーで皇居を出て、赤坂御所までの約4・6キロの道のりを約30分で進む計画だった。

 11月14、15日には代替わりに伴う皇室行事「大嘗祭(だいじょうさい)」の中核行事「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」が控えており、その前の休日にあたる10日を新たなパレードの開催日とする。道のりは変更しないが、寒さ対策で開始時間は早めることも検討する。

 一方、即位礼正殿の儀と、10月22~31日に4日間に分けて行う祝宴「饗宴(きょうえん)の儀」、23日の首相夫妻主催の晩餐(ばんさん)会は、予定通りとする。海外の首脳らを招待しており、変更は難しいと判断したとみられる。22日は今年限りの祝日と、祝日法で定めており、パレード延期に伴う変更はない。

 皇室の慶事は、災害の被害の影響で過去にも延期されている。昭和天皇は皇太子時代の1923年、関東大震災発生を受けて香淳皇后との結婚を翌年に延期した。04年に婚約内定した上皇ご夫妻の長女の黒田清子さん(紀宮さま)は、同年10月の新潟県中越地震で内定発表が約1カ月半近く延期され、さらに高松宮妃喜久子さまの逝去で再延期された。(松山尚幹)