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 73歳の女性。昨年から胸に締め付けられるような痛みがあり病院で検査したところ「冠攣縮性(かんれんしゅくせい)狭心症」と診断されました。毎日のむ薬を処方されましたが、一生のみ続ける必要があるのでしょうか。日常生活で、どんなことに気をつけたら良いですか。(神奈川県・T)

拡大する写真・図版野口輝夫さん 国立循環器病研究センター心臓血管内科部長=大阪府吹田市

【答える人】野口輝夫(のぐち・てるお)さん 国立循環器病研究センター心臓血管内科部長=大阪府吹田市

 Q どんな病気ですか。

 A 心臓を冠のように覆い、酸素や栄養を運んでいる血管を冠動脈と呼びます。この冠動脈が狭くなるのが狭心症ですが、血管が痙攣(けいれん)を起こして一時的に縮み、血流が悪くなるのがこの病気です。数分から15分程度、胸を締め付けられるような痛みがあり、主に安静にしているときに症状が出ます。自然と痛みがおさまることもありますが、心筋梗塞(こうそく)の原因になることもあり、発作にはニトログリセリンが有効です。

 Q どうやって診断しますか。

 A 夜間や早朝にかけて症状が出ることが多く、日中に病院へ行く前に痛みが自然と消えていることが多いので、医師が診断できないことがあります。朝の排便時や就寝中だけ症状が出る人もいます。そのためリスクはありますが、冠動脈の痙攣を薬で誘発する検査で確かめる方法を勧めています。

 Q 薬はのみ続けなければいけないのでしょうか。

 A 基本的にはそうです。よく処方される薬は、高血圧の治療にも使われるカルシウム拮抗(きっこう)薬で、血管を広げます。縮もうとする血管と、広げようとする薬が綱引きをするようなもの。血管の縮まる強さが日によっても異なり、いつ縮まってくるかもわからないので、薬で備えておく必要があるのです。ただ、薬をやめても症状が出なくなる人もいるので、医師とよく相談してください。

 Q 日常生活の注意点は。

 A まずは禁煙です。自身が吸っていなくても、家族など周囲の人による受動喫煙で、症状が出たり再発したりする人もいます。お酒を飲んだ後に症状が出る人は、酒量を制限する必要があります。大切なのは、症状が出る「好発時間帯」を知ること。根治は難しいですが、敵を知り、日々備える必要があります。

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