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 キノコがおいしい秋。でもシイタケの生産農家を悩ませてきたのがキノコバエだ。菌床栽培ハウスに入り込むと、体長1センチほどの幼虫がシイタケを食べて成長し、ハエになる。国内のキノコ生産額の3割を占めるシイタケの重大な害虫で、これまであまり有効な防除策がなかった。

 そのキノコバエに天敵がいることを森林総合研究所が発見した。ハエの幼虫に寄生して殺すハチで、新しい防除技術につながる可能性がある。

 発見のきっかけは、実験用にキノコバエを育てようと、ハウスから幼虫を集めたことだった。成虫まで育つ前にほとんどが死んでしまった。調べると、幼虫にハチが寄生して殺していた。向井裕美研究員と北島博研究室長は「これは防除に使えるかも!」とひらめいたという。

 寄生バチがいるハウスでは、いないハウスに比べてハエの増殖が98%減った。ハエに寄生するハチは、国内に広く分布していることもわかってきた。向井さんは「自然界から寄生バチをハウスに呼び込むことで、効果的にキノコバエを抑えられるのでは」と期待する。(米山正寛)