クルド勢力との「停戦」に合意 米とトルコ食い違う主張
ワシントン=渡辺丘 トルコ南部シャンルウルファ=其山史晃
米国のペンス副大統領は17日、訪問先のトルコでエルドアン大統領との会談後に会見し、トルコ軍がシリア北東部で続ける少数民族クルド人武装組織「人民防衛隊」(YPG)への越境攻撃をめぐり、5日間にわたって「停戦」することでトルコ側と合意したと発表した。一方、トルコのチャブシュオール外相も会談後に会見したが、合意は「停戦ではなく(攻撃の)一時停止」と断言した。
合意内容をめぐって、米国とトルコの認識は食い違っており、激しい戦闘が続くシリア北東部の安定への道筋は描けない状況だ。
会見でのペンス氏の説明によると、トルコ軍は今後120時間、YPGへの攻撃を停止させ、この時間内にYPGは、トルコ政府が国境沿いのシリア北東部に想定する緩衝地帯「安全地帯」から戦闘員を撤収させることで双方が合意したという。また、停戦が実現すれば、トランプ大統領は米国がトルコに科している経済制裁を解除する用意があると伝えたという。
一方、アナトリア通信などに…