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 分断があおられ、排他的な言葉が飛び交うトランプ時代、「米国は自由と理想の国のはずでは?」といぶかる声をよく聞きます。でも、こうした狂騒は、今に始まった話ではありません。約70年前の冷戦下に「赤狩り」で追われた関係者をたどり、米カリフォルニア州を訪ねました。政権を批判すると「反日」という中傷がぶつけられる今の日本にも、響く物語です。

売れっ子の転落

 米ロサンゼルス中心部から北西へ約140キロ。信号のない山あいの片側1車線でアクセルをひたすら踏み続けた末に、ロックウッドバレーの表示が見えた。車のラジオの雑音がさらにひどくなってきた頃、牧場の看板を下げた木の門が。降り立つと360度ぐるり、山並みや乾いた砂、草むらがただただ広がっていた。

 彼はこんなにも人里離れた乾い…

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