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 独立行政法人「農林漁業信用基金」(東京)が漁業者の資金支援をする団体に貸し付けている国の出資金について、会計検査院は23日、約88億円が今後使われる見込みがないとして、不要分を国庫に返させるよう水産庁に求めた。水産庁は「指摘を真摯(しんし)に受け止め、対応する」としている。

 基金は出資金を主な財源として、全国の各漁業信用基金協会に貸し付け、協会は漁業者が廃業した際などに債務を肩代わりする「代位弁済」の費用に使っている。2018年度末の貸付金残高は約261億円で、このうち水産庁が出した出資金が約257億円を占めている。

 検査院は14~18年度の各協会の貸付金の使用状況を調べた。その結果、5年間で実際に代位弁済に使われたのは約261億円の0・5~2%だったが、貸付金の規模は見直していなかった。検査院は18年度までの10年間で最も高かった代位弁済額などを基に必要額を試算し、貸付金約92億円(出資金は約88億円)は今後使われないと見込んだ。