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 英国議会下院(定数650)は19日、英国が欧州連合(EU)から離脱する条件を定めた協定案について、採決の先送りを決めた。超党派グループの動議を賛成多数で可決した。ジョンソン英首相は、EUに対して離脱期限の延長を要請することを法的に義務づけられることになるが、本人は「延期の交渉はしない」と述べ、10月末の離脱にこだわる姿勢を変えていない。

 英議会で9月に成立した法律は、協定案が19日までに下院の承認を得られない場合、首相が来年1月末までの離脱期限の延長をEUに要請しなければならないと定めている。だが、ジョンソン氏は採決先送りの動議が可決された後、議場で「EUと離脱延期の交渉はしないし、法律にも強制されない」と語り、協定案批准に向けた手続きを21日から進め、31日の離脱をめざす考えを強調した。首相が法律に従わない場合、裁判所が介入して、要請を命じる可能性もある。

 延長を要請した場合も、EU側が3度目となる離脱期限の延長を受け入れるかはわからない。拒否した場合、英国とEUの取り決めがないまま、31日に「合意なき離脱」となる危険もくすぶる。

 動議は、離脱協定の正式な批准に必要な立法手続きが終わるまで、協定案の採決は保留するという内容。離脱延期を支持して与党・保守党を除籍処分にされた無所属議員が野党議員とともに提出し、国民投票の再実施を求める最大野党・労働党や、EU残留を望む自由民主党など野党各党に加え、保守党と閣外協力関係にある北アイルランドの地域政党・民主統一党(DUP)が賛成。322票対306票で可決された。提出者は、手続きが何らかの形で滞って「合意なき離脱」が偶発的に起きることを避ける「保険」だと説明するが、政権側は協定案承認の妨害だったとみている。

 今回の協定案は17日にジョン…

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