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 約5年にわたる軍事政権を経て7月に発足したタイのプラユット政権下で、野党党首らに扇動容疑がかけられるなど、体制に批判的な勢力への圧力が再び強まっている。最大の標的は3月の総選挙で第3党に躍進した新党・新未来党だ。

 南部パタニ県で9月末、複数の野党党首や学者らが参加して、軍政下で定められた憲法の改正をめぐるセミナーが開かれた。その直後、治安維持部隊のメンバーが、新未来党のタナトーン党首や最大野党・タイ貢献党のソムポン党首ら12人を扇動容疑で捜査するよう警察に求めた。「事実をゆがめ、国民の間に騒ぎを起こさせかねない」などの理由からだ。

 現憲法には親軍勢力に有利な規定が盛り込まれ、その下で行われた総選挙を経て、軍政トップだったプラユット氏が「続投」することになった。野党や民主勢力は民主化に向けて根本的な改憲を訴えており、その急先鋒(きゅうせんぽう)が新未来党だ。

 軍の最高実力者、アピラット陸軍司令官も11日の講演でこのセミナーに触れ、「国の安全にかかわる」と批判。さらに名指しは避けながらも、タナトーン氏が香港の民主活動家と会ったことなど、野党勢力の動きを強く非難した。

 タイでは、軍政を批判してきた…

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