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 宮城県丸森町の国民健康保険丸森病院は、保有する車2台が台風19号で水没し、在宅患者をみる訪問診療ができなくなっている。寝たきりの患者が多いため、家族に薬を取りに来てもらってしのいでおり、車の寄付を求めている。

 丸森病院は、来院の難しい76~107歳の男女16人の在宅患者を4人の医師が車で訪問している。脳梗塞(こうそく)や脳出血、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、認知症の患者たちだ。台風で患者1人がヘリコプターで救助され、もう1人が高齢者施設に移ったが、14人が月1回の診療を待っている。

 病院は12日夜から13日にかけ、床上約15センチまで浸水した。血液検査や内視鏡などの医療機器がぬれ、床や壁の消毒が必要になったため、外来診療を休止。18日までに入院患者約50人を他の病院に移した。

 訪問診療に使っていた乗用車2台も水につかり、使えなくなった。町の公用車を借りることも検討したが、住民の安否確認などでフル稼働中だった。職員の私有車を借りるのも規制があり、難しいという。その結果、毎週木、金曜の訪問診療ができなくなった。

 大友正隆院長は「本来は医師が診察し、処置をして薬を処方するのが望ましく、診察できない状態が長引くと心配だ」と話す。細い山道も通るため、小型の四輪駆動車の寄付を望んでいる。

 病院では、使えなくなった医療機器の代わりをメーカーから借り、施設の消毒も進め、月末からの外来診療再開を目指している。(井上充昌)