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 ワールドカップ(W杯)日本大会の準々決勝で20日、南アフリカとの一戦に臨む日本代表のロック、ジェームス・ムーア(26)=サニックス=が豊富な運動量と攻守での献身的なプレーで光っている。

 南ア戦で5試合続けての先発出場となる。首脳陣の評価が高いのがアイルランド戦でのプレー。攻撃でも防御でも、「相手の嫌がるところに顔を出していた」とコーチ陣からほめられた。

 その働きが評価され、チーム内で「ダーク侍」という表彰を受けた。この賞はもともと、「『ティア1』(強豪チーム)に勝つにはダークさ(ずる賢さ)も必要」というジョセフヘッドコーチ(HC)の考えで、今夏から新設された賞だ。

 スコットランド戦でも見せた。プロップ稲垣がトライを挙げる前、ムーアがオフロードパスをつないだ。

 豪州・ブリスベン出身。13人制ラグビーの経験があり、21歳で15人制に転向した。15人制よりタックル数が多くなるとされる13人制仕込みのタックルは正確で力強い。今大会、タックル数はチームで3番目の53回。成功率は93%だ。「タックルが好きで、たくさん成功できているのはうれしい」と語る。

 2016年に来日。「来日当初はしっかりした目標はなかった。しばらくして日本や日本代表のプレースタイルが好きになり、日本代表をめざす気持ちが芽生えてきた」。今夏、代表資格を得て、初めて出場したのが7月のフィジー戦。瞬く間にジョセフHCの信頼を勝ち取った。

 195センチ、102キロの長身。端正な顔立ちで、ラグビー衣料ブランドのモデルを務めた経験もある。

 「日本代表でプレーできることが誇り。国歌もルームメートのラブスカフニと一緒に練習した。歌詞をローマ字で書いて、練習したよ」。南アフリカを相手にしても、縦横無尽のプレーで日本を支える。(能田英二)