拡大する写真・図版「源氏物語図屛風(びょうぶ)」左隻(部分)伝狩野永徳 桃山時代 宮内庁三の丸尚蔵館蔵

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 平安時代中期に紫式部が創作した「源氏物語」。このほど、現存する最古の写本とされる鎌倉時代の歌人、藤原定家(ていか)(1162~1241)が校訂した「若紫(わかむらさき)」が新たにみつかった。定家を祖先に持つ冷泉(れいぜい)家の文化財を保存管理する冷泉家時雨(しぐれ)亭文庫(京都市上京区)が鑑定した。その歴史的な意義を探った。

様々な写本を比較、復元に挑む

 「源氏物語」は、紫式部の自筆本(原本)は伝わっていない。「紫式部日記」は、源氏物語の原稿が失われた経緯をこう伝える。

拡大する写真・図版みつかった「若紫」の写本の冒頭部分。「わらはやみにわづらひたまひて」で始まる=京都市上京区、佐藤慈子撮影

 摂関政治の全盛期を築いた藤原道長(みちなが)(966~1027)が紫式部の部屋に忍び込んで草稿を探し出し、次女の東宮妃(とうぐうひ)・姸子(けんし)に与えてしまった。清書した原稿も、紫式部の仕えた中宮彰子(ちゅうぐうしょうし)が製本する過程で能筆に送ったまま、紫式部の手元に戻ってこなかった。紫式部が書いた源氏物語の原稿は、草稿も清書したものも残っていない。

「よろしう」ではなく「よろしく」。定家本と、他の写本との違いとは。

 そのため、源氏物語は多くの人…

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