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 台風19号の被害で、宮城県内の区間を中心に運休が続く私鉄の阿武隈急行が21日、臨時代行バスの運行を始めた。同県丸森町の丸森駅では、午前6時に出発する便に通学の高校生ら約20人が乗り込んだ。

 バスは50人乗り。当面は朝1往復、夕方3往復を無料で走らせる。白石高校1年の長谷部莉子さん(16)は「台風の後は車で送ってもらうしかなかった。朝早くて大変だけど、交通手段が増えてうれしい」。

 阿武隈急行によると、梁川(福島県伊達市)と槻木(つきのき)(宮城県柴田町)の間で土砂崩れや斜面崩落が少なくとも27カ所あり、あぶくま駅(丸森町)ではホームが土砂に押し流された。

 13日から全区間で運休し、福島(福島市)―梁川では15日から運行を再開したが、宮城県側の再開のめどは立っていない。丸森駅では通常、朝の時間帯は下りで1本あたり20~30人が利用していた。

 沿線の角田高校(宮城県角田市)では、全校生徒454人のうち113人が阿武隈急行を利用し、このうち3人が丸森駅を使っている。茂木悟教頭は「バス運行はありがたい。生徒の教育を日常の形に持っていくのが気持ちの安定に近づく」と話した。(井上充昌、大宮慎次朗)