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 運動へのモチベーションを高めるのに、胃が分泌するホルモン「グレリン」が重要な役割を果たしていることを久留米大医学部の研究チームがマウス実験で突き止め、21日、発表した。研究チームは「生活リズムを改善するとグレリンが増えて運動意欲が高まり、肥満治療にもつながる」と期待している。

 論文は19日付で、英国の専門誌「Journal of Endocrinology」に掲載された。

 グレリンは成長ホルモンの分泌や食欲を促すホルモンの一種で、脳内にはほとんどなく胃などの消化管内でつくられる。同大分子生命科学研究所の児島将康教授らが1999年に発見した。

 久留米大動物実験センターの御船弘治特命准教授と同大医療センター糖尿病センターの田尻祐司教授らの研究グループは、グレリンをつくる遺伝子を無効化したマウスで実験を繰り返し、グレリンがなくても摂食に影響はないものの、自発的に行う運動量が少なくなることに着目。運動量が低下したグレリンのないマウスに食事のリズムに合わせてグレリンを投与すると、運動量が回復した。食事のリズムが規則正しくなればグレリンの分泌は是正され、脳内のドーパミン分泌を促し、運動意欲を高めると考えられる。逆にリズムが乱れるとグレリンの分泌リズムも乱れ、運動不足につながるという。(野上隆生