[PR]

 アイドルグループKAT―TUN(カトゥーン)元メンバー・田口淳之介被告(33)と元俳優・小嶺麗奈(れな)被告(39)の大麻取締法違反事件の捜査を巡り、関東信越厚生局麻薬取締部(麻取)が2人の自宅の捜索時に撮影した動画をテレビ制作会社に提供していたことが分かった。厚生労働省は関係者の処分を検討するとし、過去にも同様のことがあったとして詳しい調査を始めた。

 被告側の弁護人は「重大なプライバシー侵害」と批判し、21日に麻取幹部2人について国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで東京地検に告発した。

 関係者によると、動画は麻薬取締官らが5月の捜索時に2人に手錠をかけて連行するまでのもの。捜査手続きが適法と証明するために撮影された。密着取材を希望する制作会社に依頼され、放映前の内容確認などを条件に動画を提供した。

 7月30日に判決が言い渡される予定だったが両者で内容の調整がつかず、動画は放送されなかった。麻取から経緯の報告を受けた東京地検は同月29日に判決期日の取り消しを東京地裁に求め、認められた。

 10月21日の公判で検察側は、「捜索の適法性を検討するため延期を求めたが問題はなかった」と経緯を説明。改めて結審し、長池健司裁判官は2人に懲役6カ月執行猶予2年(求刑はいずれも懲役6カ月)の判決を言い渡した。執行猶予の期間について「本件の訴訟経過も加味した」と述べた。

 閉廷後、小嶺被告の弁護人を務める望月宣武(ひろむ)弁護士は「重大なプライバシー侵害で、いつか映像を使われるのではという不安も続く」と批判。提供に関わった疑いがあるとして、幹部2人について国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで東京地検に告発した。

 厚労省監視指導・麻薬対策課は取材に対し、「過去にも捜索映像を外部に提供したことがあると聞いている」と説明。そうした経緯も含めて調べるとし、職員の処分については「検討中。現段階で答えられない」とした。

■報道側の姿勢に…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら