拡大する写真・図版テヘランで2019年10月14日、記者会見するイランのロハニ大統領=AP

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 イランが世界を揺り動かしている。内戦中のシリアやイエメンなどにも関与し、サウジアラビアと争って地域での影響力の拡大を図る。米トランプ政権との対立は深刻だ。人口約8千万の中東の産油国は、どこへ向かうのか。

なぜ核合意を破る

 「イラン核合意」をめぐって、関係国を巻き込んだ瀬戸際外交が続いている。

 「我慢の限界だ」

 イランのロハニ大統領は今年5月にこう語り、保有する濃縮ウランの貯蔵量など、核合意の制限を60日ごとに順次破っていくと宣言した。18年5月に核合意から一方的に離脱したトランプ政権が、イラン産原油の全面禁輸制裁を始めたことへの対抗措置だ。

 国際社会はイランに自制を求めたが、イランは「片方だけが義務を守るのは不公平だ」と強調。5月以降3回にわたり制限破りを続けており、11月上旬にはさらなる措置に踏み切る可能性が高まっている。

 最高指導者ハメネイ師は「核兵器は作らない」と明言するが、今年7月には核兵器の原材料になり得るウランの濃縮度を核合意の上限以上に引き上げた。核兵器開発に踏み切るのではないかとの懸念は常につきまとっている。

拡大する写真・図版イラン核合意をめぐる動き

 核合意に至る経緯は、2002年に建設中の核施設がイランで発見された核開発疑惑にさかのぼる。05年に就任した反米で保守強硬派のアフマディネジャド前大統領が国際社会からの批判にもかかわらず、核開発を強化。国連安保理からも制裁を受けるなど孤立した。この状況を打破したのが、対外融和路線を掲げて13年に大統領に就任したロハニ師。米国は当時のオバマ政権が主導して約2年の多国間交渉を経て、15年7月の合意にこぎ着けた。

 核合意で、第三国の企業も対象となる米国の「二次的制裁」が解除され、欧州企業などが次々とイランに進出してきた。制裁による経済の低迷から一転して、経済成長への期待が高まった。

 だが、暗雲が立ちこめ始めたの…

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