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 台風19号で6人が死亡した福島県郡山市の市議会議員3人が、被害の全容がまだ見えず災害対応に追われている中で四国に行政視察に出かけていた。緊急対応時の3人の行動について、市議会では疑問視する声があり、最大会派の川前光徳議員(52)は21日、「辞職勧告決議を視野に懲罰委員会を設置すべきだとの意見が多数あり、対応したい」と話した。

 市議3人は16日から2泊3日で、「先進的な施策の調査研究のため」とし、高知市と徳島県三好市、徳島市の市役所を訪れ、「移動投票所の取り組み」や「駅周辺まちづくり計画」などに関してそれぞれ2時間ほど話を聞いた。費用は政務活動費で1人あたり15万円前後という。

 一方、台風19号による大雨で郡山市は阿武隈川流域を中心に約1440ヘクタールが浸水し、市の約15%に相当する最大2万1千世帯が床上・床下浸水などの被害を受けた。約4千人をピークに、21日も約500人が避難生活を続けている。

 会派4人のうち、会長の市議(69)は参加しなかった。朝日新聞の取材に対し、参加した名木敬一市議(55)は「視察に行っている間も被害が日ごとに深刻化しているニュースなどを見ていて後ろめたい気持ちだった。議員としてではなく、一般社会人の常識としても『行かない』という判断をすべきだった」と後悔。諸越裕市議(64)は「(被害地域は)地元ではないので、いてもやることがなかった」、大木進市議(66)は「(取材には)会派会長が代表してお答えする」などと答えた。(見崎浩一、枝松佑樹)