拡大する写真・図版中世の城塞(じょうさい)を残すマルタの町並み。観光地としても人気がある=津阪直樹撮影

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 地中海に浮かぶ人口43万人の島国マルタで、中東やアジアなど欧州連合(EU)外にルーツを持つ富裕層が国籍を取得するケースが増えている。

 「経験したことがないほど景気がいい。お客さんは多いし、仕事はあふれるほどある」。マルタで18年間タクシー運転手をしているアルバーノ・コカウエセスさん(48)は、好景気を肌で感じている。中心部では高層マンションやビルの建設が進む。過去5年の実質経済成長率は5~10%と、EU平均(1~2%)を大きく上回る。

拡大する写真・図版マルタはこの数年、好景気に沸く。マルタ中心部ではあちこちで高層マンションなどの建設工事が行われていた=3月、津阪直樹撮影

 高成長の理由の一つとされるのが、裕福な外国人をマルタ国民にしてしまう大胆な政策、「個人投資家プログラム(IIP)」だ。マルタに一定の投資をすることなどの条件を満たせば、外国人に特別に市民権を与える。「ゴールデンパスポート制度」とも呼ばれ、2014年から募集を始めた。

 欧州では08年のリーマン・ショック後、ギリシャなどで財政危機が続き、景気低迷が長引いた。経済再生の一助にしようと、投資と引き換えに永住権を与える制度を導入したり、拡充したりする国が増えた。マルタ、キプロス、ブルガリアではさらに、国籍を半年から2年程度の短期間のうちに取得できる制度をつくった。

 マルタの場合、65万ユーロ(…

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