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 全国で唯一の特定危険指定暴力団・工藤会(北九州市)による4件の市民襲撃事件で、トップで総裁の野村悟被告(72)、ナンバー2で会長の田上(たのうえ)不美夫被告(63)が殺人罪などに問われた公判が23日、福岡地裁(足立勉裁判長)で始まった。野村被告は起訴内容について「私は四つの事件すべてにつき無罪です」と述べた。

 審理されるのは、1998年の元漁協組合長射殺▽2012年の元福岡県警警部銃撃▽13年の看護師刺傷▽14年の歯科医師刺傷の4事件。両被告は殺人や銃刀法違反、組織犯罪処罰法違反(殺人未遂)の罪で起訴された。田上被告も「全く関与していません」と無罪を主張した。

 指定暴力団のトップとナンバー2が、組織的な凶悪事件で罪に問われるのは異例。両被告が犯行に関与し、実行役などへの指揮命令系統が認められるかどうかが、最大の焦点だ。

 検察側は冒頭陳述で、四つの事件すべてについて、両被告が直接的または間接的に配下組員に指示したことを指摘した。一方、弁護側は冒頭陳述で、両被告は実行役らの行為をそもそも知らず、関与していないと否定。特に、元漁協組合長射殺事件については、田上被告が02年に殺人容疑などで逮捕されたが、不起訴処分になった点などを踏まえて「公訴権の乱用」と主張した。

 4事件については、すでに実行役らの有罪判決が確定している。元警部銃撃、看護師と歯科医師の両襲撃の3事件では、いずれも両被告が共謀したと認定。元警部銃撃事件の判決は「犯行は工藤会の活動として、野村被告の指揮命令に基づき、定められた任務分担に従って行われた」とした。元漁協組合長射殺事件の実行役の判決は、工藤会の「組織的犯行は明白」と認めた。

 公判では今後、検察側は状況証拠や元組員らの証言で厳格な組織性を立証し、共謀を示す方針。弁護側は「下の者がやったことで知らなかった」との主張で、共謀は成立しないと訴える構えだ。

 公判は危害が及ぶ恐れを理由に裁判員裁判の対象から除外された。審理は週2回のペースで来年7月まで続き、証人は90人を超える見通し。野村被告は4事件のほかに所得税法違反の罪にも問われ、福岡高裁で係争中(一審・福岡地裁判決は懲役3年、罰金8千万円)。

■トップはうなり「すべて無罪で…

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