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 台風19号の影響により最大で約4万5千戸が断水した福島県いわき市で22日、被災した地域の一部に9日ぶりに水が届き始めた。冠水して運転できなくなっていた平(たいら)浄水場が応急復旧した。市内では21日時点で約3万6千戸で断水が続いていたが、27日ごろまでに段階的に解消されるという。

 いわき市平下平窪の薄葉(うすば)貞夫さん(65)の自宅では22日朝、蛇口から水が出るようになった。1階が浸水し、床や壁に泥がこびりついていたが、断水で掃除が進まなかった。「泥の中に暮らしていると気持ちがめいってしまう。掃除ができるだけでも違いますよ」

 同じ地区の田部保子さん(76)も自宅に流れ込んだ泥が洗えず、カビと悪臭に悩まされ、「住まいを再建できるだろうか」と不安を募らせていた。しかし、22日に水道が復旧し、「チョロチョロと糸ぐらいの水だけど出てよかった」と、さっそく台所や風呂場の掃除に使った。

 沿岸部の相馬市、新地町、南相馬市でも計約2万3千戸が断水していたが、22日までに復旧。福島県内の大規模な断水は解消する見通しとなった。(根岸拓朗、柳沼広幸)