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 千曲川の堤防が決壊して大きな被害が出た長野市では22日、台風20号から変わった温帯低気圧の影響で断続的に強い雨が降った。

 被災地ではこの日も、少しでも作業を前に進めようと、泥を運んだり家財道具を水で洗ったりする人たちの姿があった。

 午前8時半ごろ、同市穂保では大粒の雨が降っていた。道路に集められた泥が雨で流れ出し、排水溝を塞いだ場所も。一時は20センチ近く冠水した道もあった。

 近くに住む山本益男さん(52)も、朝から自宅の片付けを始めた。雨のため外の作業はやめ、荷物の整理などするという。「やれることはやりたいので」。雨が弱くなった昼以降は、庭や道路の泥を片付けにくる人の数が増えた。

 午前中に降った雨の影響で千曲川の水位が上がり、水が浅川に逆流するのを防ぐため、間にある水門が閉められた。このため長野市は午後3時15分ごろ、浅川の内水氾濫(はんらん)が起きる可能性があるとして同市豊野町や赤沼、穂保などの住民に改めて避難を呼びかけた。

 雨上がりの午後、浸水被害を受けた自宅の後片付けをしていた住民の中には、慌てて避難所に戻る人の姿も。無事だった2階に電気が通り、寝泊まりが出来るよう室内外を片付けていた同市豊野の男性(61)と妻(58)は、防災無線を聞いて戻ってきた。「雨も上がったし、氾濫の心配はないと思っていたんですが……。片付けは毎日しないとちっとも前に進めません」と声を落とした。(鶴信吾、山本知佳)