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 私たちの体には約37兆個の細胞があり、すべて同じゲノム(全遺伝情報)が入っています。ゲノムのうち、生きていく上で必要なたんぱく質の設計図となるのは遺伝子です。ヒトには約2万種類あります。本体は塩基などで構成されるDNAで、遺伝子ごとに塩基配列が違います。

 同じように2万種類の遺伝子が備わっているのに、形も機能もまったく異なる多彩な細胞になるのはなぜでしょうか。その鍵を握るメカニズムのひとつが「エピジェネティクス」です。

 遺伝子の情報を元にたんぱく質が作られることを「遺伝子の発現」と言います。発現させたり、発現しないよう不活化したり。エピジェネティクスは、遺伝子の塩基配列の変化を伴わずに行われる、遺伝子の発現の制御です。

エピジェネティクスによる制御

 2万種類の遺伝子があっても、すべての細胞でいつも2万種類のたんぱく質が作られているわけではありません。細胞ごとに必要なたんぱく質が異なるからです。筋肉の細胞の場合、発現している遺伝子は2割です。

 「どの細胞でも発現しているのは一部です。残りの遺伝子は眠った状態にあります。発現する遺伝子が異なることで、細胞の個性が生まれます」と東京大学の太田邦史・総合文化研究科長(分子生物学)は説明します。

 エピジェネティクスによる遺伝子の制御は、生まれた時点から変化しないものもあれば、変化するものもあります。

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