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 この会議で交わされた議論の発言者名については、外に向けて発信しないように――。政府のある有識者会議で、公開されているのに、発言者の「匿名化」を傍聴者らに求めるルールが導入された。発言が即座に拡散するネット社会、発言者を「炎上」リスクにさらさないため透明性を犠牲にしてもやむを得ないのか。その是非は。28日にある次回会合での運用が注目される。会議には傍聴希望者が殺到しているという。

チャタムハウス・ルール?

 「チャタムハウス・ルール」。直後からツイッターでは、こんな言葉が飛び交った。英王立国際問題研究所(チャタムハウス)の名にちなみ、自由な意見交換を促すとして主に非公開の会議での発言者が誰か、外で明かしてはならないとする運用だ。

 「ブラックボックス化」「批判を恐れて無責任に物事を進めるための仕組み」……様々な批判の声があがった。

 その会議は、政府の知的財産戦略本部が設置した「検証・評価・企画委員会」。ネット上の海賊版対策などを考える有識者会議で、7月にメンバーなどを刷新した際のことだった。

 それまでは速やかに発言者名付きで議事録を公開すると明記されていた運営ルールを変更。委員や取材者も含む傍聴者が会議の中身を外で発信する際は発言者の所属や氏名を「特定しないよう求めることができる」とした。傍聴者の録音・録画も禁じた。新たに就任した座長が早速、ルールを適用した。

 政府は1999年に審議会などを原則公開とする指針を閣議決定している。なぜ「匿名化」をしたのか。知財本部の担当者は「別の有識者会議で、こうしたルールで色々な方から自由闊達(かったつ)な意見が出て効果があったため」と説明する。

 「配慮があったのでは」と推し…

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