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 大阪市東淀川区で2016年4月、生後2カ月の孫娘を揺さぶって死なせたとして傷害致死罪に問われた山内泰子被告(69)の控訴審判決が25日、大阪高裁であった。村山浩昭裁判長は病死の可能性があるとして、懲役5年6カ月(求刑懲役6年)とした裁判員裁判の一審・大阪地裁判決を破棄。無罪を言い渡した。

 村山裁判長は「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」に特徴的な三つの症状(兆候)から虐待があったと推認する手法について、「単純に適用すると極めて機械的、画一的な事実認定を招き、事実を誤認するおそれを生じかねない」と批判。「刑事裁判の事実認定上、極めて重大な問題を提起しているように思われる」と異例の言及をした。

 山内さんは同区の娘宅で、孫の女児の頭部に強い衝撃を与える何らかの暴行を加えて、約3カ月後に死亡させたとして逮捕・起訴された。一貫して否認したが、一審判決は女児にSBSを示す3兆候(硬膜下血腫、網膜出血、脳浮腫)があり、現場には山内さん以外に暴行できる人物がいなかったなどとして暴行を認定した。

 この日の高裁判決は、女児の血液検査結果や頭部CT画像などを分析した2人の脳神経外科医の証言などから、女児は頭部の太い血管に血の塊ができる「脳静脈洞血栓症(のうじょうみゃくどうけっせんしょう)」を発症した可能性があると認定。「SBSの3兆候」とされた女児の症状は、その発生を断定できなかったり、同症が原因と考えても矛盾しなかったりするとした。

 さらに、山内さんは育児ストレスを抱える状況になく、小柄な体で暴力的な揺さぶりに及んだと考えるのは相当不自然だとして、暴行を認めた一審判決には合理的な疑いが残ると結論づけた。(遠藤隆史

■弁護団「抜本的な見直…

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