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 台風19号で車両の3分の1が浸水した北陸新幹線が25日、計画運休から13日ぶりに東京―金沢の直通運転を再開した。車両不足のため、当面は暫定ダイヤでの運行となる。

 千曲川の堤防決壊で長野市にある車両基地が約4・5メートル浸水。車両10編成のほか、線路や信号設備などが水につかったため、北陸新幹線は長野―上越妙高で不通が続いていた。

 暫定ダイヤでの運転本数は、全体で定期ダイヤのほぼ9割になる。東京―金沢を直通するタイプの「かがやき」が9割、「はくたか」は定期と同数を走らせるが、東京―長野の「あさま」は3割以上減らす。

 JR東日本は、上越新幹線用に新造している車両を北陸新幹線に転用することも検討している。だが、定期ダイヤに戻すには相当な時間がかかる見込み。年末年始の帰省ラッシュ時も、例年のような大幅な増発は難しいという。

 金沢駅では午前6時発の東京行き始発「かがやき500号」に、多くの人が乗り込んだ。

 金沢市の藤原香さん(60)は、家族4人で東京ディズニーランドへ。24日に約2時間並んで切符を手に入れたという。「(滋賀県の)米原を通るルートだと5時間はかかる。小学2年の孫もいるので再開にほっとしました」。金沢市の50代の男性会社員は、仕事で頻繁に東京を往復する。「朝早い会議だと飛行機では間に合わない。不便だったので復旧はありがたい」と話した。

 JR西日本が24日に発表した10月(1~22日)の北陸新幹線の利用状況は、前年と比べて5割まで落ち込んでいた。金沢市内のホテルなどでもキャンセルが相次いでいたという。

 午前9時前に東京発の始発「かがやき501号」が到着すると、再開を待ちわびた石川県内のホテルや旅館の関係者、県職員らが「ようこそ石川県へ」の横断幕を掲げて出迎えた。(木佐貫将司、伊藤稔、細沢礼輝)