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 神奈川県の東名高速上で2017年、あおり運転を受け停車させられた一家4人が死傷した事故で、危険運転致死傷罪などに問われた石橋和歩(かずほ)被告(27)の控訴審が6日、東京高裁で始まる。直接の死亡原因は別のトラックの追突でも、被告の危険運転による死亡と言えるのか。裁判員裁判の一審は罪の成立を認めたが、専門家からは「法の拡大解釈だ」との批判が上がる。プロの裁判官による控訴審はどう判断するのか。

 事故は、石橋被告があおり運転で萩山嘉久さん、友香さん夫妻らの車を追い越し車線上に止めさせ、嘉久さんに暴行していたところに大型トラックが追突して発生し、夫妻が死亡した。

 石橋被告は過失運転致死傷容疑で逮捕されたが、あおり運転に厳罰を求める世論が高まるなか、横浜地検は法定刑がより重い危険運転致死傷罪で起訴。裁判では、「走行中に割り込み、著しく接近し、重大な危険を生じさせる速度で運転」したと認められるかが争点になった。

 ただ、事故時に石橋被告の車は停車中。一審・横浜地裁は、「高速上では停車行為も危険運転」とした検察の主張は退けつつ、見通しの悪い夜の高速で止まれば重大事故が起きるのは当たり前だなどとして、あおり運転から停車、暴行まで一連の行為が事故を招いたとして危険運転の成立を認め、懲役18年(求刑懲役23年)とした。検察側は控訴しなかった。

 判決後、多くの刑法学者が見解を公表。悪質な運転を厳しく罰するために危険運転罪ができた経緯を踏まえて一審の判断を支持する見方もあったが、「事故の悲惨さに引きずられて法解釈を広げすぎだ」という意見が目立った。

 控訴審で弁護側は、停車後も多…

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