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 エチオピアの首都アディスアベバなどで、今年のノーベル平和賞に選ばれたアビー首相に抗議するデモがあり、25日までに治安部隊との衝突で67人が死亡した。治安部隊はデモを鎮圧したとしている。AFP通信などが報じた。

 エチオピアには80を超える民族がいる。少数派のティグレ人が長く政権中枢を支配し、アビー氏も属する最大民族オロモ人が反発していた。

 AFP通信などによると、オロモ人の一部勢力が、アビー氏が進める民族融和策などに抗議し、「アビー氏は独裁的だ」と訴えて、23日から街頭でデモを実施。治安部隊との衝突で発砲を受けたり、催涙ガスを撃ち込まれたりし、デモ隊と治安部隊の双方に計67人の死者が出たという。

 アビー氏は昨年4月に首相に就任。民族対立を抑えるため、拘束されていたオロモ人の政治犯を解放するなどしてきた。ただ、オロモ人の中で多数派としての権限拡大を訴える勢力が、こうした融和策への不信を募らせていた。

 アビー氏は隣国エリトリアとの国境をめぐる紛争を終わらせた功績などにより、今月11日に今年のノーベル平和賞の授与が決まった。(ヨハネスブルク=石原孝