[PR]

 強化方針などを巡り、選手と対立している全日本テコンドー協会の臨時理事会が28日、東京都内で開かれ、金原昇会長が提案した理事の総辞職が決議された。

 理事会で承認された体制刷新の道筋は、外部有識者4人による検証委員会が協会の経営体制を検証し、現職理事の適性を判断して、新しい理事を推薦する。金原会長をはじめとする現職理事は、新理事が総会で選定された段階で総辞職する。検証委は、スポーツ界の体制整備に向けて超党派のスポーツ議員連盟が昨年設置した有識者会議の座長を務めた弁護士の境田正樹氏が委員長に就いたほか、筑波大教授の山口香氏らが入っている。

 境田氏は報道陣の取材に、「今月中旬、金原会長から、『協会運営が混乱している。どうしたらいいか』と相談があり、原因を明らかにして新しい体制を決めてはどうかと勧めた」と経緯を説明。「会長の依頼だが、『再選ありきでは受けない』と伝えている。公正中立に進める」と話した。検証委は理事会終了後、早速、金原会長らの協会幹部のほか、選手の思いを代弁してきた高橋美穂・元理事ら、体制刷新を求めていた関係者からヒアリングを始める。境田氏は「全理事、選手からも話を聞き、1カ月以内に結論を出したい」と語った。

 金原会長は「協会自体を見直す、将来のテコンドー界にとっていい選択」と述べた。自らが再び推薦されたらどうするか、という質問には、「仮の話をするつもりはない」と答えた。

 同協会では今年9月、大半の選手が強化合宿に不参加を表明し、強化体制への不信が表面化した。今月8日の理事会で強化体制の一新を決めたが、混乱の責任を取るとして一部の理事が訴えた理事総辞職の提案は、採決されなかった。

 この問題では、同協会のスポンサー3社が、契約の解除を決定。総会の議決権を持つ正会員の一部が、全理事を選び直す臨時総会の開催を求める準備を進めていた。